2009/6/13 KUAND難民キャンプ(2)~キャンプ・マネージャ


まずはキャンプ・マネージャのJohnさん(写真右)を訪れたたが、彼は次から次へと医師やNGOスタッフなどと打ち合わせを行い、なかなか挨拶をする間もなかった。(もちろん、たまたま通りがかって見学したいという外国人を、中へ入れてくれただけでも大変ありがたいのである。)


Johnさんへ手短に質問をし、以下の情報を得た。
スワット地区などで行われているタリバンと政府軍の内戦によって、何百万人もの住民が避難を強いられ、全部で30の難民キャンプに200万人が避難している。その他、多くの避難民は親戚の家などに逃れている。
ここKUAND難民キャンプは、6月5日に開設されたばかりで今日までに約2,000人(357家族、テント1,000張)を収容し、日々増えている。3ヶ月で7,000人になる見込みだそうだ。
当キャンプは、通信会社Mobilinkの寄付で成り立ち、自ら運営までも担っている。その他WFP、UNICEF、UNHCRから物資の援助を受け、NGOも参加している。現在、施設を拡大させる段階で、簡易住居・トイレ・水道施設を建設している。

難民キャンプという公共性の高い事業が民間企業によって成されていることが新鮮だった。「パキスタンでは、政府は軍事ばかりに金を費やすのでとても貧しく、民間の方が豊かだ」と現地人から聞いたのを思い出した。







当キャンプのSocial OrganizerであるLiaqat Aliさん(「BEST」というNGOのスタッフ)。一日10時間勤務で住まいのペシャワールから通勤している。カラチのトヨタで勤めていたこともあり、いくつかの日本語を知っていた)。彼が施設を一通り案内してくれた。

※2009/10/2現在、Liaqat Aliさんにメールで現況を問い合わせ中。分かり次第追記予定。

2009/10/20 追記

Liaqat Aliさんから返信があったが、現在はJalozai難民キャンプで超多忙なため後日、詳細を回答してくれるそうだ。

【Jalozai難民キャンプ】
ペシャワールの南東35kmに位置し、パキスタン最大のキャンプの一つだそうだ。80年代のソ連のアフガン侵攻以来、たくさんのアフガン難民が押し寄せている。2001年のタリバン崩壊後、多くの難民が帰還していき、一旦は閉鎖されていた。パキスタン北西部のタリバンと国軍の戦闘が始まってからは、国内避難民が当キャンプに押し寄せている。

参照
UNHCRニュース 2009.2.11
 「パキスタンにおける避難民の大移動が深刻化:ジャロザイ避難民キャンプの人口増加」
AFP BBNews 2009.7.6
 「パキスタン緊急支援:2カ月で避難民の数は約200万人に」


2009/10/23 追記

Liaqat Aliさんからの追加情報(10/22のメールより)

「現在は、スワット地区の90%は内戦状態から解除され、Kuand難民キャンプの全ての避難民は、地元に帰還している。一方、10月15日からパキスタン軍は南ワジリスタンでの軍事作戦を開始し、多くの家族が難民キャンプに避難している。Bajaur管区、Mohmand管区。Khyber管区でも軍事作戦が行われ、Jalozai難民キャンプ(現在Liaqatさんが勤務中)では3万の家族、9万人が避難して暮らしている。さらに多くの難民がやってきて日々登録者数が増えている。」

現在、Liaqatさんは、PRDS(Participatory Rural Development Society)というNGOのプログラムオフィサーとして、Jalozai難民キャンプの運営活動に参加しているそうだ。

※スワット(Swat)地区はNWFP(北西辺境州)の北部にある地区。観光地でもあった。
※Bajaur管区、Mohmand管区、Khyber管区はFATA(連邦直轄部族地域)の北部にある管区。南ワジリスタンは南部にある管区。

参照
CNN Japan 2009.10.20
 「パキスタン部族地域で激しい戦闘、大量の避難民発生も」
ウィキペディア「南ワジリスタン紛争」より
 FATA、NWFPの地区・管区を示した地図


2009/10/26 追記

Liaqat Aliさんからの追加情報(10/24のメールより)

PRDS(Participatory Rural Development SocietyというNGO)はJalozai難民キャンプで無償で自発的に活動している。寄付・支援もなく、厳しい状況が続いている。こうしたパキスタンの国内避難民の状況を日本人の皆に伝えて欲しい。」

また、前日10/23にテロ事件が続発した件にふれて
「昨日はペシャワールとAttockで爆発事件があった。我々は毎日の治安情報に合わせて通勤ルートを変えながら、現場に通わなければならない。避難民のためのプロジェクトが計画中で、中断するわけには行かない。」




  
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