旅だより~ 2010/3/22 ドバイの出稼ぎ労働者

ドバイでは地元の人より出稼ぎに来ている外国人を圧倒的に多く見かける。イスラム諸国やインドのほか、フィリピンやアフリカ出身の人も目立った。私が部屋を借りたHor Al Anz(Deira市)ではパキスタン人、インド人、バングラデシュ人が多く、ウルドゥ語がどこでも通じるのだそうだ。
周知のとおり、現在のドバイの景気は良くない。「2年前くらいから不景気で、仕送りできないからたくさんのビジネスマンは自国へ帰ってしまった」そうで、残っている出稼ぎ労働者も職を失った人が大勢いる。帰国したくても帰る金もなく困っている人も少なくない。

80年代後半から5年間、日本で働いていたこともあるAliさん(写真右)はドバイに来て9ヶ月になるが、いまだに仕事がない。ドバイの物価は高く、1ヶ月の生活費は最低1,000DH(約25,000円)はかかるという。Aliさんの場合、家賃に400DH(家賃3,000DHの約10畳の部屋を8人でルームシェア)、食費(自炊中心)に400DH、その他(交通費など)で200DHだそうだ。これらの全てを本国からの仕送りに頼らざるを得ない現状である。
一般の出稼ぎ労働者は、ドライバー志望が圧倒的に多い。清掃業、建設業などに従事するいわゆる肉体労働者は、月給1,000DHほどの低賃金で、満足な仕送りはできないそうだ。(技術・専門職のエンジニアであれば10,000DH以上になるようだ。)

こうした事情で、運転免許さえあれば、タクシー運転手などの雇われドライバーで2,500~3,000DH、自分の自動車があれば、個人で4,000DHくらい稼げるそうだ。(普通自動車の値段は中古車で10,000DH~、新車で40,000DH~)
Aliさんは一週間前にようやく運転免許試験に合格した。ドバイで免許を取得するのにはかなりの費用がいる。Aliさんは6,000DH(約15万円)かかった。あとは免許を受け取る経費300DHが支払えずに母国からの送金を待っている状態だ。
彼の部屋にいる8人(パキスタン人6人・インド2人)のうち5人はドライバーとして働き、残りの3人は無職だ。(全員ドライバー志望)

Aliさんは日本では服飾の裁断の仕事をしていて、住み込みで30万円くらい稼げたという(当時はかなりの好景気)。「ニホンのシゴトはよかったです」とカタコトの日本語で懐かしんでいた。

世界一の高さを誇るブルジュ・ドバイ(正式名称は、ドバイショック後に資金援助をしたアブダビ国王の名を付けたブルジュ・ハリファに変更)、3/21撮影。周辺で土木作業をするインド、パキスタン出身の労働者たち。ドバイの発展は、低賃金で働く出稼ぎ労働者たちに支えられているのだろう。

多数を占める外国人労働者とどう向き合うか。人口が減少に転じ、労働力不足が心配される日本も決して他人事ではないと思えた。

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